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2004年まで日本製だったが現在は中国製
昔はブランドだったが今はプレミアムブランドして認識されていない
同じ工場で生産されていてもっと安モデルはいくらでもある

サムソナイトのスーツケースってどうなの

皆さんはキャリーバッグと聞くとどのようなメーカーを思い浮かべますか?

ほとんどの方は具体的なメーカー名は思い浮かばないのではないでしょうか。ブランド志向の方だとリモワTUMIなどの名前が挙がるかもしれません。

あるいはある程度年配の方ですとサムソナイトの名前が挙がるのではないでしょうか。1990年代頃まではスーツケースといえはこれというイメージでした。

サムソナイトはアメリカのメーカーで、世界最大の鞄メーカーとなっています。1900年台初頭にアメリカで創業され、日本では1960年台からエース鞄が代理店となり販売が開始されました。

世界最大手のスーツケースメーカーということで、今でも非常に人気がありますが、日本においてはかつて程は勢いがありません。それは後述します。

現在は中国の工場で製造が行われていて、一部の新素材を採用した高級モデルを除くと、他のメーカーと品質性能ともに全く違いがありません。

日本におけるサムソナイト

日本では1960年台からエース鞄が代理店となり販売が開始されました。

1970年台からはエース鞄がライセンス契約を行い、日本で販売される製品はエース鞄が国内工場で製造を行ってきました。
近年まではエース鞄=サムソナイトであり、文字通りライセンス製造と共に成長して、国内最大手の鞄メーカーになりました。

日本国内でもエース鞄が積極的に営業及びマーケティングを行ったおかげで、最も名を知られる旅行鞄ブランドとなりました。
昔はスーツケース=サムソナイトというくらいのブランド価値があったのです。

ところが21世紀に入ると台湾中国のメーカーが技術力を付けて安いコストで製造できるようになると、サムソナイトは方針転換を行いエース鞄との契約を解除します。

エース鞄に自社ブランドのプロテカの製造をやめサムソナイトだけに絞るように迫ったということですが、断られることは明白ですから実質的にはエース鞄の切り捨てでしょう。

北海道の赤平工場で製造するエース鞄では、中国の圧倒的に安い製造コストには太刀打ちできません。エースとの契約は解除され、製造は中国の工場へと移っていきました。日本における営業マーケティングもサムソナイト・ジャパンが受け持つことになりました。

元々、エース鞄が製造している日本製であり、エースの営業網で販売していたからこそ日本における地位があったので、提携解除後は日本での存在感は減っています。

買う価値はありますか

それでは買う価値があるかどうかということなのですが、安いモデルなら買って損はない程度のものです。

元々は一般的なスーツケースよりも高い価格で販売されていたプレミアムブランドでした。エースとの提携解除して中国製になった後も高めの値段で販売されていました。

しかし、販売チャンネルが一時的に減り、日本製でも無くなったため売り上げが思わしくなかったのか、90年台に買収したサブブランドのアメリカンツーリスターを廉価版として投入したり安値に移行し始めます。

そして、ついに近年はサムソナイトブランドのモデルも、国内の他のメーカーの標準的な価格で販売し始めました。相変わらず高価な高級モデルも有りますが、一番安いモデルは国内メーカー並の値段で購入できます。

値段も国内メーカー並で、性能も国内メーカーと変わらないとなると、別に特にサムソナイトを選ぶ理由はありません。昔ほどブランド価値もありません。ブランド価値があったのはやはり日本製というのも大きかったのだと思います。今ブランド価値が有るのはリモワなどでしょう。

どうしても好きだという方は購入しても損はあリませんが、大してブランド価値はないのも事実です。若い人はサムソナイトと聞いても「へ~」くらいの反応でしょう。

このサイトでも繰り返し解説していますが、スーツケースは予想以上に破損が多い商品です。安物は当然のこと、一流メーカー品でも30回の渡航に耐えられれば運がよい方です。運が悪いと高いものでも余裕で1回で壊れます。

そのため必要十分な性能を満たしたできるだけ安いモデルを購入するのがおすすめです。そこで、私は1万円台のコスパの良いモデルをおすすめしているのです。ブランドものの高価なモデルを買ったところで、壊れるときは壊れます。ちなみに私、リモワのサルサデラックス(並行輸入品で当時6万円台)が新品おろして1回目の渡航で大破した経験があります。

より安く同等性能のスーツケースが買える

ブランド価値にこだわらなければ、できるだけ安価で性能の高い良コスパのスーツケースを購入するほうが、ブランド物を購入するよりもおすすめです。圧倒的にコスパが良いのです。

例えば下で紹介している1万円台のモデルとかです。これ安いですがサムソナイトと同じ工場で製造されていますからね。同じ工場で製造されているのに値段が違うのは、目に見えないブランド代にお金を払っているのです。


第一位 エミネントプロ

世界的メーカーであるエミネントの商品です。国内メーカーの協和監修によるこの製品は、世界基準の品質のメーカー製としてはかなり安い値段でお買い得です。1万円台に収まっていてコスパ良し!消費税を入れるとLLサイズは1万円台から出てしまってますが、そもそもモデル問わず特大サイズはオススメできないので。

レンタルなどプロユース用に特注されたモデルで、強度や汚れ難さなどに配慮した作りになっています。世界最大手メーカーの製造も下請けとして請け負うエミネントの、世界最高レベルの工場で生産されています。
値段の割に良くできていて、強度的には2,3万円台の製品とほとんど変わりません。この値段では細かい作りの良さまでは求められませんが、この値段で高級品と変わらない耐久性という脅威のコスパが最大のポイントでしょう。昔の分厚いハードケースのように30回以上の渡航に耐えるのは難しいかもしれませんが、平均して20~30回程度なら耐えられる性能です。耐久性よりも軽量性重視の今、3万円以上の高級品でもそんなものです。このくらいの安い製品を買って、壊れたら買い直す方がコストパフォーマンスに優れます。

●高級品と変わらないレベルの耐久性の製品が1万円台から
●サムソナイトの製造も請け負う工場で製造されている
●高性能ポリカーボネート素材である帝人化成のパンライトを採用
●プロユースにも耐える汚れや傷が目立ちにくいエンボス仕様
●ボディの縦横比率を見直すことで、大きさの割に大容量


 トラスト フレーム

トラベリストブランドの商品です。しっかりしたメーカー製としてはかなり安い値段でお買い得です。値段の割に良くできていて、強度的には2,3万円台の製品とほとんど変わりません。1万円以下の激安品とはレベルが違う製品なので、少し足してもこちらのほうが良いと思います。コストパフォーマンスは最高レベルです。この値段では細かい作りの良さまでは求められませんが、この値段で高級品と変わらない耐久性という脅威のコスパが最大のポイントでしょう。昔の分厚いハードケースのように30回以上の渡航に耐えるのは難しいかもしれませんが、平均して20回程度なら耐えられる性能です。耐久性よりも軽量性重視の今、3万円以上の高級品でもそんなものです。このくらいの安い製品を買って、壊れたら買い直す方がコストパフォーマンスに優れます。ただ、2,3万円台の一流メーカー品と比べると細部の作りは少々安っぽいところはあります。細かいところが気になる方は、もう少し高い2,3万円代の一流メーカー品をオススメします。細かいところが気にならないコスパ重視な方にはかなりおすすめです。
ちなみにB級品を激安で販売している激安何でも屋のネットショップがあるので注意!この価格帯のクラスはメーカーが全量チェックしていないので、しっかりしたカバン専門店で買わないと、B級品が届く恐れあり。

●高級品と変わらないレベルの耐久性の製品が脅威の安さ!
●高性能ポリカーボネート素材である帝人化成のパンライトを採用
●ポリカーボネート素材100%の超軽量ボディ
●ボディの縦横比率を見直すことで、大きさの割に大容量


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