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現代のスーツケースは基本的には防水仕様になっていない
撥水加工や止水ファスナーも完全防水ではないので注意!
雨の中で走行するならカバーをかける必要がある

スーツケースもキャリーバッグも防水仕様ではない

旅行カバンに関する勘違いで多いのが、防水性能を有しているという勘違いです。はっきり言って今のスーツケースには防水機能はありません。

旅行カバン類には、フレームハードケース、ファスナーハードケース、ソフトケースという3種類が主にあります。どのタイプも残念ながら防水にはなっていないのが現状です。

まずは一番堅牢そうに見えるフレームハードケースですが、主にフレームとフレームが噛み合う部分から浸水します。元々フレームが歪んだ時に即閉まらなくならないように、フレームには遊びがあります。ぴっちり精密に閉まるように作っていると微かに歪んだだけで閉まらなくなってしまうためです。

そのため、あまりに激しい雨が降り注ぐとフレームの隙間から浸水してしまうのです。霧雨程度の極軽い雨なら浸水しないかもしれませんが気休めです。

ちなみに、フレーム同士が噛み合う部分にゴムパッキンを付けて防水を謳ったモデルもかつていくつかありましたが、最近はあまり見ません。私は試したことがないのですがどうなのでしょうか?

次にファスナーハードですが、これは当然ファスナーの部分から浸水します。たまに止水ファスナーを採用しているモデルもありますが、メーカーの人曰く完全な防水ではないとのことです。
あくまでノーマルファスナーよりは水に強いものの、バケツをひっくり返したようなゲリラ豪雨には対抗できるか分かりません。

そしてソフトは、ボディ自体が化学繊維の布で出来ているわけですから簡単に染みこんでしまいます。ファスナーからも当然浸水します。

ボディの化学繊維自体が防水仕様になっていたり、撥水加工が施されていたりで、水を弾くボディになっているモデルも有ります。また、当然止水ファスナーになっているモデルも有ります。そういったモデルは普通の仕様のものよりは水に強いですが、やはり完全防水とはいかないようです。

他には金属ケースや革張りのユーラシアトランクみたいなものもありますが、そちらも当然防水ではありません。革張りトランクは、昔のヴィトンの水に浮くトランクケースを想像させますが、当然ながら防水ではありません。
そういえばリモワの金属ケースにはフレームの噛み合う部分にパッキンのようなものがあるのである程度の防水にはなるのかもしれません。

雨の中でスーツケースを使うには

それでは雨の中でキャリーバッグを転がして移動するにはどのようにしたら良いのでしょうか。

先に出てきた防水仕様の撥水加工や止水ファスナーのモデルであれば小雨程度でしたら問題無いでしょう。しかし、普通のものを雨の中で引き回したら、確実に浸水してしまいます。

雨の中で走行するにはキャリーケースにもカッパを着せないといけません。キャリー用の雨合羽が販売されているのでこういったものを着せてあげましょう。

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別に専用のカバーを購入しなくても、大きなビニール袋やゴミ袋をかぶせるだけでもだいぶ違います。何らかの方法でボディに直接雨が掛からないようにする必要があります。

ビニール袋をかけて上や横からの雨を防げても、キャスターの車輪が巻き上げた地表面の水がボディの下部を濡らして浸水する確率もゼロではありません。より念を入れるならフレームやファスナーの部分を梱包用のビニールテープでぐるぐる巻いて塞いでおくとより安心かもしれません。

更に念を入れるなら、万が一浸水しても中の荷物に被害が及ばないように、中の荷物をビニールパックで小分けにしておくことです。スーツケースの賢い収納方法として、荷物を小さく小分けできるパックを使う方法がありますが、防水仕様のビニールパックなら浸水してもある程度安心です。

いずれにしても雨の中ではなるべく使わないことが重要です。繰り返しますが、イメージと違ってスーツケースやキャリーバッグは防水にはなっていないのです。

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