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最近のあまりにも超軽量のハードケースは割れやすい
同じ重さならハードよりもソフトのほうが壊れにくい
ライトユーザーなら超軽量ハードでもOKだが、超軽量が欲しいヘビーユーザーはソフトのが良いかも

スーツケースに超軽量性を求めるならソフトタイプのキャリーバッグ

昔は軽量性を重視してスーツケースを選ぶなら、ソフトタイプのキャリーバッグが第一の選択肢でした。ハードケースは主に分厚いABS樹脂で出来ていて非常に重かったためです。

フレームや芯材こそあれ、ボディの大部分が合成繊維の布でできたソフトケースはハードケースに比べると非常に軽いものだったのです。

しかし、2010年頃から驚異的に軽いハードケースが次々に登場し、ファスナーハードケースがソフト並に軽くなっただけではなく、フレームハードまでもが重めのソフトケースに肉薄するレベルの軽量性を手に入れたのです。

縫製の工程が必要なソフトケースに比べると、ファスナーハードは機械で真空形成できるためローコストで製造できます。いつしか安さに押されて超軽量スーツケースの代名詞はファスナーハードになっていました。

ただ、最近思うのは、やはり軽量性を追い求めるならソフトしかないということです。ソフト並みに軽いハードケースもありますが、デメリットも大きいのでソフトほどおすすめできません。

軽量性が過ぎるハードケースは破損しやすい

軽量性が行き過ぎたハードケースはあまりにもボディの肉厚が薄く、いくら頑丈なポリカーボネート100パーセントとはいえ割れやすくなってしまいます。

近年のハードタイプのスーツケースはあまりにも軽量性を追求しすぎです。大手メーカーのフラッグシップモデルは軒並み軽量性を売りにしていて、10年前からは考えられない軽さになっています。

10年前の大手メーカーのフラッグシップモデルといえば、一番売れ筋の70リットル程度のLサイズで6キロ台前半でした。それが今や3キロ台後半です。半分とまでは言いませんが10年前より30~40%ほど軽量になっています。

同じように硬い樹脂のボディで、同じように金属のフレームを採用しているのにこれだけ軽量になっています。各パーツを徹底的に軽量にして、内装を簡略化して、強度を確保するために深溝にしつつフレームを細くして、徹底的に軽量化が行われてきました。

しかし、何といっても樹脂でできたボディシェルの薄型化が激しく、10年前は2ミリ程度あった樹脂の板の肉厚が1ミリ程度になっています。場合によってはもっと薄いものも。

10年前はABS樹脂が主流であったのに対して、今は殆どのスーツケースがポリカーボネート樹脂です。ポリカはABSよりも更に耐衝撃性に優れた高強度の樹脂なので薄くすることが出来るのです。

しかし、限度というものがあります。私から言わせれば今のボディの肉厚は薄過ぎです。メーカーの方は試験も行って強度は確保していると言うものの、実際にレンタルに出してみれば昔の分厚いスーツケースよりも明らかに保たない。

10年前は一流メーカー製のフラッグシップモデルなら平均30回以上の渡航に耐えられました。物によっては50回以上の渡航に平気で耐える個体もありました。

しかし、今の超軽量モデルでは30回の渡航に耐えられればかなり保ったほうだと思います。平均値をとると30回保たないでしょう。

昔に比べるとキャスターや取っ手などのパーツは本当に頑丈になりましたので、破損するのは9割型ボディです。あまりにも薄いポリカのボディがバリっと割れてしまいます。

現在の軽量性競争によって生み出された軽すぎる薄すぎるハードケースは昔に比べると壊れ易いため、毎月のように出張をするというようなヘビーユーザーには向きません。逆に1年に1回の海外旅行用にという方には問題無いですが。

軽いものが欲しいならやっぱりソフトケースでしょ

なので、私はあまりにも軽すぎるハードタイプの旅行カバンはおすすめしていません。

もちろん昔に比べて保たないというだけであって、一流メーカー製なら2,3回で壊されるということは非常に稀です。普通の旅行者なら問題ありませんが、出張で海外を飛び回るような方には向きません。

高頻度で使うものの軽量性を重視して選びたいという方は、やはり原点に戻ってソフトケースが良いでしょう。もちろんソフトも破れることはありますが、あまりにも薄く軽いハードが割れる確率よりは低いです。

ソフトよりもフレームハードが優れているのは、防犯性と、ボディがたわみにくいので中の荷物が押し潰されることがないという点ですが、中身は衣類などがメインでしょうから大きなメリットにはならないでしょう。もちろん何を入れるかによって随分違いますが。

安物ではなく一流メーカー製なら、ソフトであってもハードよりも壊れ易いということはありませんので、安心して使えます。むしろ軽すぎるハードのように割れることがありませんので、同じ軽さで考えるとソフトのほうが壊れにくいのではないでしょうか。もちろんメーカー差やモデル差のほうが大きいので、物はしっかり選ぶ必要がありますが。

ということで、年1回程度の海外旅行に使う程度のライトユーザーなら超軽量のハードケースでも大丈夫ですが、毎月出張をするようなヘビーユーザーは軽量モデルを望むならソフトのほうが良いかもしれません。

ソフトタイプのキャリーバッグでおすすめのモデル

最近では珍しくなったソフトケースのお薦めモデルをご紹介します。ハードタイプの人気に押されて少なくなってきたソフトケースですが、とにかく割れと無縁ということもあり、出張などで飛び回っているビジネスマンや、旅行添乗員などにも人気があります。


第二位 フライⅡ

HIDEO WAKAMATSUブランドのソフトケースです。
世界最軽量クラスを謳っているだけあって超軽量の仕様となっています。ソフトのため軽量性の割にペラペラした感じがなく、割とシッカリした作りを感じます。お値段も1万円台と非常にリーズナブルで買いやすい値段帯になっています。


 Aire

イギリスのラゲッジブランドであるアントラーのソフトケースです。国内ではサンコー鞄が輸入代理店になっているようですね。ファイバー樹脂を使用した構造で、世界最軽量クラスのソフトケースとなっています。お値段も2万円台と標準的な旅行カバンの値段帯です。


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