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1万円台のスーツケースは一番コスパが良い。
製造原価から考えても、1万円以下は明らかに質が劣るのは明白。
1万円台は2,3万円台と比べても基本性能が大きく劣ることはない。
玉石混交の価格帯なので慎重に選ぶ必要あり。有名メーカー製が安心。

1万円台のスーツケースが人気でお得なのは間違いない

スーツケースを購入しようと思った時に、値段は非常に重要な選定のファクターとなります。実際、旅行カバンは値段で選んだという方が多くを占めているようです。

旅行カバンの値段はピンキリで、数千円の激安品から10万円を超えるような高級モデルまで揃っています。量販店など一般のショップでは一番の売れ筋は1万円台で、ネットショップだとそれ以下の数千円の激安品が一番売れているようです。

かつてはこの手のキャスター付きの旅行カバンは数万円するものでしたが、21世紀に入り激安の中国製スーツケースが市場の主流になると、1万円を割る製品が珍しくなくなりました。

今世紀に入り、ショップブランドやノンブランド品は数千円、国内の有名メーカーの中国生産品は2,3万円台、日本製は4,5万円台という感じでしたが、やはり平均価格は年々下がっていく一方でした。

ところが、アベノミクス以降の円安で、メーカーの調達価格が非常に上がってしまったため、激安価格帯の商品が値段を維持できずに少し上がってきているようです。

とはいえ、相変わらず高価な高級品は一部の拘る人以外にはあまり売れていないようで、高くても2万円台の製品までが一般的なボリュームゾーンです。

それでも高いからもう少しだけ安く抑えたいという需要も多く、数千円の製品は流石に不安だという需要も合わさり、今では1万円台の商品が熱いのも事実です。

以前は私は2,3万円台の有名メーカーのメイン価格帯の製品群をおすすめしていましたが、やはりどれだけ高いものでも壊れるときは壊れますので、安めの良い製品を購入しておいて壊れたら買い直すのが一番良いと考えるようになりました。

1万円台のスーツケースはコスパが最高

有名メーカー製は2万円台からですので、1万円台となるとショップが中国の工場から仕入れたショプブランドなどが中心となりますが、激安品に対抗するために一流メーカーも一部製品を1万円台から出しており、こういったものはコスパが最高です。

何しろメーカーのメイン価格帯より安いとはいえ、変に質が悪い製品を出していてはメーカーのブランド価値を毀損しますので、いい加減な作りにはなっていません。

確かに細かい機能面や質感は高いモデルよりは劣るかもしれませんが、基本的に性能は値段ほどの違いはありません。

数千円の製品が機能的に目に見えて劣っているのに、1万円台の製品と2,3万円台の製品が大きく違わないのは、原価と製造コストに原因があります。

スーツケースのメーカーはほとんどがファブレスメーカー(自社で工場を持たずに生産委託しているメーカー)ですので、中国などの工場に生産委託して仕入れています。

この際の取得価格が、まともなレベルの製品だと1点5000円を大きく上回る程に高くなってきているのです。一昔前は3000円以下とかで製造できたのですが、円安と中国の人件費アップなどでずいぶん高くなりました。

こうなると、様々な経費を考えると数千円で販売することが非常に困難になってきています。実際に数千円で買えるフレームハードケースはネットの激安店でもかなり少なくなってきています。ファスナーハードケースはまだ数千円でも色々ありますね。

しかし、これが1万円台になると経費を考えても十分メーカーの利益が出るようになります。メーカーが直販で売る分にはこの価格帯の製品なら十分に利益を出すことが出来ます。

ただ、小売店に卸す場合は、メーカーも小売店もそれほど利益がないのが現状です。メーカーも小売店も共に十分な利益を得ることが出来るのは2万円台の製品からということになります。

逆に考えれば、1万円台の製品でも2,3万円台の製品でも原価は値段ほどの差はありません。小売価格は大きく違うのに、2,3万円台の製品と大きくは変わらない物が手に入るお得な価格帯なのです。

もちろん全く違わないわけではなくメーカー側も差別化はしていますので、お金を気にせず良い物が欲しいなら高い物のほうが良いです。ただ、コスパということを考えれば1万円台のスーツケースが最強なのは間違いありません。

モデルを選ぶ時の注意点

この価格帯のキャリーバッグがいかに素晴らしいか説いてきましたが、どんなモデルでも手放しでオススメしているわけではありません。

この値段帯は超良コスパ品とダメ製品の玉石混交の価格帯なのです。数千円の激安品を値段だけ高くした様な製品も多々あるのです。

物によって違うので使ってみないと何ともいえませんが、やはり安全なのは有名メーカー製です。メーカーのブランドを毀損しないように最低限の品質は確保されているからです。

ただ、この価格帯ですとメーカーも国内では全品検査を行っておらず、抜き取り検査に留めていることが多いので、しっかりしたカバン店で購入しないと時々B級品が届くことがあります。

店頭で購入する際は自分の目でしっかり確認すること、ネット通販の場合はしっかりした鞄屋で購入することが重要です。値段で比較して妙に安く売っているバッタ屋などですとB級品を売りつけられる恐れもあります。

良い商品に出会えば超良コスパだが、粗悪品も溢れている玉石混交の価格帯だということを肝に銘じておく必要があります。

おすすめモデルはこれだ

1万円台でありながら有名メーカーの製品という安心が担保された製品をチョイスしています。
実際にレンタルなどでも使用してみて問題ないことを確認しています。
作りの良さなどは2,3万円台の製品に劣りますが、強度や軽量性は負けていません。


第一位 エミネントプロ

世界的メーカーであるエミネントの商品です。国内メーカーの協和監修によるこの製品は、世界基準の品質のメーカー製としてはかなり安い値段でお買い得です。消費税を入れるとLLサイズは2万を超えてしまってますが、そもそもモデル問わず特大サイズはオススメできないので。

レンタルなどプロユース用に特注されたモデルで、強度や汚れ難さなどに配慮した作りになっています。世界最大手サムソナイトの製造も下請けとして請け負うエミネントの、世界最高レベルの工場で生産されています。
値段の割に良くできていて、強度的には2,3万円台の製品とほとんど変わりません。この値段では細かい作りの良さまでは求められませんが、この値段で高級品と変わらない耐久性という脅威のコスパが最大のポイントでしょう。昔の分厚いハードケースのように30回以上の渡航に耐えるのは難しいかもしれませんが、平均して20~30回程度なら耐えられる性能です。耐久性よりも軽量性重視の今、3万円以上の高級品でもそんなものです。このくらいの安い製品を買って、壊れたら買い直す方がコストパフォーマンスに優れます。

●高級品と変わらないレベルの耐久性の商品がこの値段から
●サムソナイトの製造も請け負う工場で製造されている
●高性能ポリカーボネート素材である帝人化成のパンライトを採用
●プロユースにも耐える汚れや傷が目立ちにくいエンボス仕様
●ボディの縦横比率を見直すことで、大きさの割に大容量


 トラスト フレーム

トラベリストブランドの商品です。しっかりしたメーカー製としてはかなり安い値段でお買い得です。値段の割に良くできていて、強度的には2,3万円台の製品とほとんど変わりません。激安品とはレベルが違う製品なので、少し足してもこちらのほうが良いと思います。コストパフォーマンスは最高レベルです。この値段では細かい作りの良さまでは求められませんが、この値段で高級品と変わらない耐久性という脅威のコスパが最大のポイントでしょう。昔の分厚いハードケースのように30回以上の渡航に耐えるのは難しいかもしれませんが、平均して20回程度なら耐えられる性能です。耐久性よりも軽量性重視の今、3万円以上の高級品でもそんなものです。このくらいの安い製品を買って、壊れたら買い直す方がコストパフォーマンスに優れます。ただ、2,3万円台の一流メーカー品と比べると細部の作りは少々安っぽいところはあります。細かいところが気になる方は、もう少し高い2,3万円代の一流メーカー品をオススメします。細かいところが気にならないコスパ重視な方にはかなりおすすめです。
ちなみにB級品を激安で販売している激安何でも屋のネットショップがあるので注意!この価格帯のクラスはメーカーが全量チェックしていないので、しっかりしたカバン専門店で買わないと、B級品が届く恐れあり。

●高級品と変わらないレベルの耐久性の商品が脅威の安さ!
●高性能ポリカーボネート素材である帝人化成のパンライトを採用
●ポリカーボネート素材100%の超軽量ボディ
●ボディの縦横比率を見直すことで、大きさの割に大容量


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