駅でのキャリーバッグのトラブルで高額賠償!?マナーに気をつけよう
近年度々話題になるのが、スーツケースやキャリーバッグなどのキャスター付き旅行カバンのトラブルです。
最近は外国人旅行者が街に増えたということもありますが、明らかに昔よりもキャスター付きバッグを持っている人が増えてように感じます。単純に旅行という場合だけではなく、ビジネスや日常の移動などのちょっとした荷物もキャスター付きのカバンで運ぶ方が増えました。
それに伴ってトラブルも増えてきているようで、キャリーバッグで他人に怪我をさせて賠償責任を負うことになったというニュースも度々耳にします。
たかが鞄ではあるのですが、超大型のスーツケースに荷物を満載すれば20キロを越える凶器です。走行中であれば速度も付きますので運動エネルギーは増す一方です。たかが鞄とはいえ凶器になるということは覚えておく必要があります。
4輪モデルは4輪走行が基本
高齢者がスーツケースにつまずいて転倒し骨折するなどの、ぶつかって怪我をするパターンでは、スーツケースを2輪走行させている際に起こることが多いようです。
伸縮式のキャリーバーを伸ばして、斜め後ろに寝かせて2輪走行をすると、思った以上に後方に長さがとられています。特に疲れてくると手が下がって鞄のボディがぺったり寝てしまい、ほぼ横に寝たような形で引きずることになります。
こうなると自分が歩いている位置よりも遥かに後にキャリーバッグの本体が位置するため、後ろに気をかけずに引っ張っているとトラブルを引き起こしかねません。
2輪走行を避け、縦に立てて4輪で走行するように心がけるだけで、キャスター走行時のアクシデントをかなり抑えることが出来るようになります。立てて4輪での走行ならボディが自分の直ぐ側に寄っているので危険を回避しやすいのです。
このサイトで何度も繰り返し説明してきている通り、4輪モデルであれば平らな場所では4輪走行が基本です。やたらに斜めにして2輪で引っ張りたがる人が多いのですが、2輪走行は石畳やデコボコの場所など4輪走行が難しい場所限定の使い方です。
2輪走行は4輪走行よりもキャスターに負担をかけますので、キャリーバッグの寿命も縮まってしまいます。キャスターに優しく、事故も防げる4輪走行を心がけましょう。
エスカレーターでは自分の前に置く
事故で多いのが階段やエスカレーターなどの坂での事故です。ついうっかり手を離した隙に転がってしまい、下の人にぶつかって怪我をさせてしまうケースが多いようです。
エスカレーターに乗っているときは、しっかり取っ手やハンドルを握って離さないようにしていることが重要です。
それよりも何よりも、上りエスカレーターの場合は、自分の一段前にキャリーバッグを乗せることが重要です。自分の後ろの段に乗せては大変危険です。前の段に乗せていれば、転がって下まで転落することがありません。
下りの場合は、乗せにくいですが自分の後ろの一段上の段に乗せると安全です。後手にハンドルを握らなければいけないので少し大変ですが、必ずハンドルも離さないようにしておきましょう。
ハンドルを握っていても、ネジが緩んだり樹脂が劣化していたりでハンドルがスッポ抜けてしまうこともありますので、必ず体がキャリーバッグ本体よりも下の段に乗っているようにしましょう。
階段では抱きかかえるのがベスト
階段もエスカレーター同様に、万が一にも落下させてしまったら、下の人に大怪我を負わせてしまう恐れのある場所です。
エスカレーターと違って、自分よりも上の段に乗せていれば自動的に着くわけではありませんので、ハンドルや取っ手を握って持ち上げて運ぶしかありません。
よほどの安物ではなければ、ハンドルや取手が破損してとれるようなことはありませんが、長く使っていると取っ手のパーツを本体に固定しているネジが緩んできたりすることがあります。
また、一見何のダメージが無いように見えても、今まで空港で投げられたダメージが蓄積していて、見えない内部の部分にヒビが入っていて、持ち上げようとしたら取手がすっぽ抜けてしまうようなことも過去に起こっているようです。
スーツケースは大きなものなので小柄な方は難しいですし、場合によってはかえって危険になってしまいかねませんが、出来そうなら本体を抱きかかえて上がるのが安全かもしれません。
ネジが緩んでいないかヒビは無いかなど使用前にチェックを
前述のとおり、長く使っているとネジ類が緩んでくるよう場合があります。特に取っ手を本体に固定している2本のネジが緩んでいると、階段の上で取っ手がすっぽ抜けてしまい階段下まで本体が落下して、下にいた人に大怪我をさせてしまうことになりかねません。
必ず出発前に、ネジ類に緩みがないか、ハンドルパーツにヒビが入るなどのダメージを負っていないかを確認しましょう。
また、大量の荷物を詰めて設計重量を越える重さになると、パーツに過剰な負担がかかり耐えられなくなることもありますので、荷物はなるべく減らすように心がけましょう。
荷物が多く全体の重量が重いと、それだけ海外の空港で投げられて破損する確率も飛躍的に上がります。旅行の荷物は軽いに越したことはないのです。